おはようございます。

お待たせしました!

第3話をお届け致します。

る~しぃーとリリィ
二人の話の結末は・・・・・

最終話お楽しみください!


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『きみと二人過ごした日々③』

〜まだ見ぬ未来

 

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『ママはもしかして・・・私の本当のお母さんかもしれない』



 



あたしは時が止まったようにリリィをみつめた。




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まさか・・・そんな・・・


ありえない・・・

 



そんな言葉ばかりが頭をめぐり、チャットを打つ手が止まる。

 

 


『ママが話してくれた色々な事。昔の話。好きな映画の事』




『そして・・・る~しぃーという名前』




 

なまえ?

 


 

『昔の記憶の中で、お母さんが同じ名前でゲームをしている記憶があるの』

 





確かに…あの子を膝に抱えながらドラクエをした事がある 



ほ、ほんとうに・・・

言われれば・・・あの子と歳も一緒・・・





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『私の本当の名前は・・・・きみ』


『樹が美しいと書いて、きみって言うの』

 

 

 

そう・・・・

桜の樹のように美しい娘に育って欲しいと願って付けた名前



あたしのタカラモノ


 

 



 

間違いない。


この子は・・・・あの日桜の下で別れた・・・娘。



こんな・・・・偶然って・・・

 









あの時。私は25歳。


生まれた我が子を必死に育てようと頑張った。


でも。

色々あって・・・・夫とあたしは別れるしかなかった。




当時3歳のこの子を残して。












『ずっとずっと・・会いたかったよ。お母さん』




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知らず知らずに涙が頬を伝う


15年分の想いが押し寄せて止まらなかった。




ごめんね…

画面の前で何度も何度もつぶやく 
繰り返し出てくる言葉はそれだけだった。

 


あなたを捨てるつもりは微塵もなかった。


あなたを思い出さない日は一日たりともなかった。

 






でも、打ち込んだ言葉はまったく違ったものだった。





 

『リリィ。残念だけど』




『え・・・』

 

 




『あたしはリリィの本当のお母さんではないわ。ごめんなさい』



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『偶然にあたしとリリィの昔話がかみ合ってしまったのね』

(違うのよ。あたしは貴方のお母さんなのよ)


 

『あたしの娘の名前も樹美ではないわ』

(良かった・・・元気で。それだけが心配だったの)


 

『全く…リリィは早とちりなんだから』

(あたしがどんなに嬉しいか。わかる?)

 

 

 


言葉と想いがチグハグなのは自分でも分かっている
でもどうしろというのか… 





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『なんでよ!お母さん!』

 


『せっかく会えたのに・・・どうして?』





 

画面の向こうのリリィの苦悩は手に取るように分かる。


でも・・・ここで認めるわけにはいかなかった。





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どんな理由があろうとも。

 




私はあの子を・・・・捨てたのだから。

 

 








 

 

 

 

 

 

『ごめんねリリィ。なんだか勘違いさせて・・・』



『ううん。いいのよママ。私こそごめんなさい』





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出来るなら・・・

会いたい 

今すぐ行って抱きしめたい。



顔はあの頃と変わったのか。


あたしに似ているのか。


どれくらい背が伸びたのか。



今、幸せなのか
何不自由なく暮らせているのか 





 

3歳のあの時からあたしの樹美は止まっているから。







 

 

『でも嬉しいの。』


『嬉しい?』


『一瞬だったけど、会いたいと思っていたお母さんだと思えて』





 

あたしもうれしいよ。


まさかドラクエの中で、実の娘とまた再会することができたなんて。



 

『それなら良かった』


『ありがとうママ・・・ううん。』



 

 




 

 

『お母さん・・・・今だけそう呼ばせて』

 




そうね・・・

今だけ・・・なら


 

『樹美。元気そうで良かった』



『会いたかった・・・お母さん』

 

 


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あの日から、リリィはインしてこない。

チームのメンバーは心配しているが、あたしだけは特に心配していない。

 



いつか。

まだ見ぬ未来で。





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もう一度本当に母娘として会える時が来ると。

あたしの中で確信のようなものがあったからだ。


 

あたしはただ。このアストルティアでリリィを待っていればいい。

お互いに心の整理がついて、それでも会いたいとリリィが願ったならば。

自然とまたインしてくれるんじゃないかな。

 




 

 




あなたが元気に過ごしているのが分かっただけで、お母さんは幸せよ。




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この物語はフィクションです。

作中に登場するキャラクター、名称、設定など全て架空のもので

実在するキャラ、プレイヤー等とは全く関係がございません。





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『きみと二人過ごした日々』

いかがだったでしょうか?



ありそうでなさそうな・・・
でも無いとも言い切れない

そんなオル暇創作ものです。


誰しも
過去があり
現在があり

そしてまだ見ぬ未来の為に生きています。

ちょっとでも良い未来の為に。

俺も頑張っていきたいと思います。




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