おはようございます。メダカです。
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オル暇創作もの 第7弾

『あの時の空に誓って』


お楽しみくださいませ!






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いつも空を見上げているキミのことが好きだった





あの時言った君の言葉は今も

ずっと

・・・・・・覚えているよ 



生涯、忘れることはないと思う











あの時の空に誓って


















『アールグレイ!楽しんでいるか?』


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『ああ・・・だいちん』


『ちょっと考え事をしていたんだ』








空にはいくつもの花火が上がっている。

ゲームの中とはいえ、花火というものはなぜか心に響いてくる


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なぜ、人は花火を見ると

色々な事を思い出すのだろか





楽しかったこと

辛かったこと




どちらかというのならば


辛い事の方が多かったのかもしれない





花火の炸裂する大きな音

それが心の臓まで突き抜けて

儚く散るさまが



・・・まるで自分のことのように思えてならない







『ルーナルの事、考えていたのか』


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『図星だな・・・アールグレイ』




こいつにはウソはつけないな

俺はだいちんを見上げながら苦笑いをする




『ああ。当たりだよ』




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全く・・・・かっこ悪いったらないな

俺は振り払うように画面の中の花火に向きなおる











ドラゴンクエストXが始まってから



10年目に突入していた




サービス終了の通知が、先月アストルティアを駆け抜けたばかりだ



それでもまだこの世界に留まりたいと思っていたプレイヤーはたくさん居たわけで




俺もまた

そのたくさんの一人だった






『10年か・・・長かったのか短かったのか』

だいちんは俺の隣に座り、いつものように話し出す





『俺もお前も、10年間よく続けているよな』




そうだな

だいちん。俺はお前が居なかったらたぶん

ここまでは続けられなかったと思うよ





あの時

お前の明るさに、お前の存在に

どれだけ支えられたかわからない








『二人とも物好きだからな』


そんな言葉しかこいつの前では言うつもりはない

本当のことをいうのはテレくさい




男の友情なんて・・・

この年になって口にするにはちょっとな




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『今でも覚えているよw』

だいちんが茶化すように話を続ける




『何をだよ』

俺が不機嫌そうに返す






『お前がルーナルに告白した時の事さ』


『・・・・・・・・おまえな』




こいつはいつもそうだ

大事な話をするときは必ず

ちょっと茶化すように笑いながら話し始める







『もう落ち着いたのか・・・アールグレイ』






落ち着いたよ

さすがにあれから・・・もう3年だ










花火大会


俺とルーナルが出会ったのはドラクエ内での花火大会が最初だ


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たまたま隣に立っていた彼女に、俺が何気なく話しかけたのがきっかけだった









『一緒に花火を見ませんか!』


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あの時、なぜ彼女に話しかける勇気が湧いたのか

今でもよくわからない



でも今話しかけなければ、ダメだという声が

どこからか聞こえたようなそんな気がしたんだ





こちらに向き直ったルーナルが口を開くまで

すごく長い時間が掛かったような気がする




『面白いですねw』




そう言って笑った彼女の次の言葉が印象的だった




『もう一緒に見てますよ』






その夜、俺は・・・・

花火を見ないで、ルーナルの事ばかりを見上げていたような気がする










その時から

気づいたらルーナルと一緒に日々を過ごしていたように思う


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彼女の好きだと言ったカミハルムイ






そしてラゼアの風穴

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俺とルーナルはいつも一緒だった











『お前が告白した場所。覚えているか?』






忘れるわけがないだろ!





あの時は大みそかの夜で

だいちんがフレンドを集めて花火をあげようという話で

俺たちをエピステーサの海岸に呼び出したんだ





しかし

いざその場所に行ってみたら

俺とルーナルしか来ていないというオチだった









『あんな簡単に騙されるとは思わなかったがなw』


悪びれもせずだいちんは続ける。





0時を回ると空が一気に暗くなり

もちろんエピステーサの海岸なんて

俺ら以外には誰もいないので

仕方なしに二人で花火を上げ始めた








『アール君』



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『だいちんから、大事な話があるって聞いてるけど・・・・・』







・・・・・そういう事かよ!


この時はじめてだいちんの意図に気づいた訳だが








『いいだろw 告白出来たんだから』

だいちんのニヤけた顔が思いだされるようだ




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その後の展開はわざわざ言葉で書くこともない


周囲のフレから見ても俺とルーナルの関係は歯がゆかったらしくて


そんなサプライズにまんまと引っかかった二人だった訳だ










『まさか、結婚までいくとは思わなかったけどな』

花火を見上げながらだいちんが続ける








『色々あったな・・・・・』




ここまでリアルとつながるとは正直思っていなかった

オンラインと言っても

ラスボスを倒せばそれで終わりで・・・・





ゲームの中での関係なんて

離れてしまえばそれで終わってしまう

それが普通だと思っていた









ずっと思い出さないようにしていた


あいつの笑顔

あいつと過ごした時間







ただ日々の忙しさからの癒しを求めて

ドラクエにインをし続けてきたけど


ルーナルと過ごしたアストルティアという場所で

思い出の中で・・・・ただ過ごしていたかったという事なのかもしれないと


今更ながらに気付いてしまった







『なんで今更ルーナルのことを持ち出したんだ』


だいちんに向き直る俺




それにはだいちんは答えず






『エピステーサに行って来いよ』


・・・・何を言っているんだ?こいつは



『またお得意のサプライズか?』

怪訝そうに聞き返す俺。





『いや』


真剣な表情で向きなおるだいちん。


『今のお前を見ていたら急にな』


怪訝そうな顔をだいちんに向ける俺


『急に・・・なんだって言うんだよ』










『吹っ切って来いよ』


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吹っ切る?俺が・・・・なにを?



『ここでクサクサ花火を見上げていてもしょうがないだろw』






・・・こいつは何もかもお見通しか・・・


画面の前でため息をつく俺








『わかったよ』


こいつはこういう奴なんだ。

ほんと腹が立つくらい・・・・・親友だな!






言うが早いか俺は

エピステーサに走り出した





そこで不思議な出来事が待っているとも知らずに・・・





To Be Continued・・・・・・






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さて、始まりました。

ちょっと悲しい、少し不思議な物語。

エピステーサに行ったアールグレイを待っていたのは・・・

後編にご期待くださいませ。